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門脈シャント

門脈シャントとは、有害物質・アンモニアが体中を循環する事で、さまざまな障害を引き起こす病気。
ミニチュア・シュナウザーヨークシャー・テリアシェットランド・シープドッグなどの犬種に多く見られ、遺伝性が高い為、2歳未満の幼犬に発症する場合が多く見られます。

門脈シャントの原因

門脈シャントの原因は、栄養素などを肝臓に運ぶ役割を持つ血管「門脈」が、アンモニアを十分に解毒せず、そのまま心臓に入り循環する事で発症します。
ほとんどは遺伝で発症しますが、肝臓疾患や継続的な門脈高血圧症が原因となり、後天的に引き起こされる事もあります。

門脈シャントの症状

門脈シャントの症状は、発育不全、食欲不振、体重の減少、腹水など。尿道結石や膀胱炎の原因となる事もあります。
高アンモニア血症により「肝性脳症」(脳神経細胞にまで影響を及ぼす)を引き起こした場合は、よだれ、ふらつき、けいれんなどの症状が見られるようになります。

門脈シャントの治療

門脈シャントを治療するには、低蛋白質の食事を与えたり、毒素の活動を抑制させる効果のある薬剤を投与するなどします。外科的な方法としては、シャント血管を閉鎖する外科的手術などの方法があります。

門脈シャントの予防

門脈シャントはほとんどが先天性で発病するため、予防することは困難です。病気の早期発見・早期治療が大切です。